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ケルティック 能『鷹姫』とは?
『鷹姫』は、能の有史以来、外国人原作による今なお演じ続けられている唯一の演目です。日本文化とケルト文化に通じあう思想が融合した極めて稀な能作品であり、西洋の文化人達が優れた日本の芸術に心酔したことから始まり、今日まで発展し続けられてきた精神的交流の結晶でもあります。
アイルランドのノーベル賞受賞作家 W.B.イェイツは、フェノロサ、パウンドらから知らされた日本の能文化に強い影響を受け、その中に当時彼が復興させようとしていたケルトの思想と共通する「異世界」と「幽玄」の存在を認め、戯曲『鷹の井戸』を執筆しました。この作品は1916年にロンドンにて初演、そして1917年に出版されました。『鷹の井戸』はその後日本に逆輸入され、新作能『鷹姫』として現在も演じられています。
2017年(平成29年)は、『鷹の井戸』出版100周年、『鷹姫』初演50周年、そして日・アイルランド外交関係樹立60周年に当たります。この節目の年に、現代の能楽界を代表する人間国宝であり、この交流の発端となった梅若実の曾孫である観世流梅若会“梅若玄祥”と、イェイツの思想を受け継ぎケルト神秘の精神を体現するコーラス・グループ “アヌーナ”による新たな演出で『鷹姫』を描き、更なる両文化の融合を実現します。
日本が世界に誇る芸能、「能」の持つ高い芸術性と幽玄の精神を、神秘のケルティック・コーラスと共鳴させ、これまでにない新たなる感動を生み出す。それがケルティック 能『鷹姫』です。
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