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2008/7/6@日比谷野外大音楽堂 |
World Beat! もー、最高じゃないか!
枠や定石を超えろ! どうせ声を出すのなら、でかい声を出したほうがいいじゃないか。世界中に面白い音楽やビートがあるなら、それを思うまま重ねたほうが楽しいじゃないか。
世界に誇る大活劇冒険音楽集団の渋さ知らズオーケストラ、モロッコの土着ミュージシャンを伴ってやってきたEUリベラリスムの権化であるシンク・オブ・ワン・ウィズ・キャンピング・シャアビ。そして、イスラエル・ルーツの内外に住む個性派ミュージシャンが集ったカっとびバンドのバルカン・ビート・ボックス。彼らは濃度100%のパフォーマンスを底なしの歓びとともに披露。鮮やかな色彩の感覚も伴いながら、三者三様に枠を飛び越えていたのは間違いない。 そうした彼らの熱い実演の根底にあったのは、自分たちの文化や感性に対する強い自負であり、それを糧に異なる者同士で実のあるコミュニケーションを図りたいという開かれた意思のようなもの。だかこそ、彼らはどんなに枠を超えていても、一方ではしっかりと地に足をつけたし、そこから人間性謳歌の感覚が沸き上がっていたのだ。
最後は3バンドが勢揃いしての大セッション。笑顔に満ちた50人強のミュージシャンがステージに出てきて、両手を広げてオーディエンスに語りかける。イビツなものだっていいじゃないか、まずは声や音を出してごらん、なによりビートに身を揺らしてごらん! 世界は広く、それは枠や決まり事なんかないんだから! そして、そんな気持ちが送り出された場は開放的な、祭りの感覚を持たせる野外の会場だったんだもの。もー、最高じゃないか!
(佐藤英輔)
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