ヤエル・ナイムはアルバム・カヴァーに描かれている小鳥のようなアーティストだ。世界中の大空を自由に羽ばたき、しかも可憐なさえずりと色鮮やかな羽根を持つ一羽の小鳥。『She was a boy』は、こんなヤエル・ナイムの、約3年ぶりの新作である。
音楽的な幅の広さと陰影の深さ、そしてエトランゼおよびディアスポラ性。このすべての点において、ヤエル・ナイムは一段と飛躍した。『She was a boy』は、いわば現実の世界地図を塗り替えてくれるアルバムだ。ヤエルに導かれて、桃源郷のようなアナザー・ワールドを旅する。その時、僕たちは、彼女と同じく自由な鳥になる━━。(渡辺亨/ライナーより)
不思議ミラクル・ポップスの傑作!!
世界的ヒット曲「ニュー・ソウル」(MacBookAirのCM曲)でお馴染みの、フランス生まれイスラエル育ち(現在パリを拠点に活動)のシンガー・ソングライター、ヤエル・ナイムの新作アルバム。前作のヒットで絶対的な自信を持ったようで、本作の完成度は抜群に高い!ジャズ、フォーク、中東、フレンチ・ポップス、カントリー、ブルースなどの要素を取り入れ、どこの国か分からない無国籍な雰囲気を持つ楽曲を、凝りに凝った素敵なアレンジで聴かせ、一度入ったら帰りたくなくなるミラクル・ポップスの森に誘ってくれます。『ペット・サウンズ』の続いている世界がここにある!と言っても言い過ぎではないかも。オススメ曲(1)(3)(4)(13)、テテとの共演曲(11)。