(c)2009 プランクトン
Tel.03-6273-9307
info@plankton.co.jp

インタビュー

現在ヨーロッパツアー中のモリアーティ。アルチュール、ローズマリーなどが代る代る答えてくれました!

★日本にいらしたことはありますか?初めてですか?

そう、初めてです!30歳でも初めてになれるって素晴しいよ!

★あなた方の音楽性や風貌から不思議な世界観を持っているという印象を受けますが、何かコンセプトはあるのでしょうか?

モリアーティの音楽を正確に言い表せるコンセプトっていうのは無いんだ。ただ言えるとしたら、僕らは一緒にやってきて10年になる4人の兄弟と1人の姉妹ということ。
以前は、パリのセーヌ川そばの窓も無い小さい部屋でリハーサルしてたな。僕らは、僕らの作る小さな世界、モリアーティ・ランドの中を放浪し、曲によって物語を語ろうとしている。シベリアの砂漠のどこかで、阿片を吸うまじない師と英国の淑女達と一緒に火を囲んで演奏しているかのように。

★モリアーティがライブを行う会場には思いも寄らぬ場所が選ばれていますが、どうしてでしょうか。

ご質問については、まず「観客が普通と違う」のと、「会場が普通と違う」の2通りがあるんです。

刑務所や精神病院など「普通と違う」観客の為のコンサートについて。
最初は演奏は偶発的に起こり、ぐるぐるその中に入り込んでいくんだ。すぐに僕らは、何かの理由により社会から閉ざされた人々の為に演奏することが、自分らにとってどれだけ大事かを知った。彼らは逸脱し、一般的なルールではやっていかない。だから僕らは彼らの為に、こういう場所で演奏することを決して忘れないと決めたんだ。

古い映画館、教会、夜行列車、城、美術館など「普通と違う場所」でのコンサートについて。
僕らはライブする時に、会場がコンサートの為に作られた場所である必要はないし、そういう所で演奏するのを楽しんでいる。その場所の雰囲気によって歌い方や弾き方が変わるから。
例えば、トム・ウェイツの”Chocolate Jesus”のカバーをするとき、出だしはこう始まる。「俺は日曜に教会になんて行かない、膝をついて祈ったりしない」。もちろんこれを教会でやる時は、すごく変わったエコーがかかるよ!

★いわゆる普通のコンサートホールで行うライブと異なる点は何ですか?

「普通と違う」観客の為のコンサートでは、刑務所や精神病院では、全ての境界線が変わる。善と悪、普通と異常のラインがとてもあいまいになるんだ。例えば、介護士がユニフォームを着てない病院もあった。僕らはずっと入院患者を介護士と間違え続けたよ。また、その観客の中でとてつもないミュージシャン、時には天才!に出会ことさえある。それに加えて、外界から閉ざされたオーディエンスは、自由の味と、僕らの来た外の世界を知っているので、外のニュースを欲する切望、必要性といったら尋常じゃない。

「普通と違う場所」 について
ショウは毎回違うものだが、変わった場所でやるライブはいっそうその違いが強くなる。
想像してみて。僕らがスペイン、バルセロナの古い映画館で演奏し、翌日はフランス郊外の小さな農場、その翌日にはドイツ、ハンブルグの巨大な工場で!それぞれの場所の放つバイブが違うから、バルセロナ、フランス、フランクフルトでのギグが同じものにならない事がお分かりでしょう。

★ 今回のライブをどのようなものにしたいですか?

それを言うには、会場に足を踏み入れてみるまで待たなきゃいけないね。

★共演のメリッサ・ラヴォー、カヒミ・カリィさんの音楽についてどう思われますか?

彼らの事はよく知らないけれど、ストーリーを語るという大切なアイデアを共有しているようだ。彼らのストーリーを聞くのを楽しみにしているよ。

★日本のファンに一言お願いします。

僕らのショウを観に来るとき、子供の頃の思い出を忘れずに持って来て下さい。