■アンジェロ・ドゥバール(Angelo Debarre)
1962年8月仏サンドニに生まれ、8歳でギターを始める。マヌーシュ(ジプシー)の人々の間では、伝統が家族、世代を超え口承され、音楽は大きな位置を占める。300から400のキャラヴァンが集まるマヌーシュのコミュニティに、音楽が絶える事は無いという。ジャンゴ・ラインハルトによって始まったジプシー・ジャズの音楽の伝統がこの文化の核心にあり、その音楽はダイナミズムと豊かさを失わない、永遠に生き続ける音楽だ。
アンジェロは13歳の時にはRaphael Faysのグループに加わるが、その後しばらくドラムに傾倒することになる。1984年に最初のグループ“アンジェロ・ジャズ・カルテット”を結成し、翌年にはパリの有名なナイトクラブ”La Roue Fleurie”で人気を得る。また東ヨーロッパのジプシーなど様々なスタイルとのコラボレーションを行う。同年Serge Camps、Frank Anastasioと共に“Gypsy Guitars”をリリース。98年には初のリーダー作“Caprice”を発表。チャボロ・シュミット、ストーケロ・ローゼンバーグ、ビレリー・ラグレーン、モレノ、フローリン・ニコレスク(ヴァイオリン)らと並び、現代のジプシー・スウィングの代表格と称される。2002年より新鋭仏アコーディオニスト、ルドヴィックと共演し、今迄に5作を発表。
■ルドヴィック・ベイエ (Ludovic Beier)
1978年フランスの音楽一家に生まれる。8歳からアコーディオンを始め、最初はクラシックを学ぶ。アコーディオン・オーケストラに入り、わずか10歳でオランダのコンクールで2位入賞、頭角を顕し始める。それからフレンチ・フォーク・ミュージック、ジャズ、ジプシー・ミュージックと様々なスタイルを培う。20歳でプロとしての活動を始め、同97年にデビュー作”Nuit Blanche”をリリース。その後ソロあるいは、自身のルドヴィック・ベイヤー・カルテット名義でリーダー作を3枚発表。NYでのジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル、モントリオール・ジャズフェスティバル等、世界の著名なフェスティバルに出演。リンカーンセンターではジョー・ロヴァーノと、モントリオール・ジャズではジェームス・カーター、カーネギー・ホールではハービー・ハンコック、イヴァン・リンス、イリアーヌ・イリアス、トゥーツ・シールマンスら高名なアーティスとの共演を果たす。2002年より、現代のマヌーシュ・スウィングの重鎮の一人、アンジェロとコラボレーションを開始。5枚のアルバムを発表、活躍中。
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