Meshell Ndegeocello "Weather"

ミシェル・ンデゲオチェロ
『ウェザー』

黒人女性シンガー、ベーシスト&マルチ・プレイヤー、クリエイターとして活躍する、ミシェル・ンデゲオチェロ。
数々の名作を世に送り出す、グラミー賞受賞プロデューサー、ジョー・ヘンリーを迎えた、心に染みるヴォーカル・アルバムの傑作。

発売日:2011年11月2日
品番:VITO-110
定価:2,400円(税別)

品切れ

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曲目リスト 試聴曲
01. Weather

02. Objects in Mirror Are Closer Than They Appear

03. Feeling for the Wall(作詞:ジョー・ヘンリー)

04. Chance

05. Oysters(ベンジ・ヒューズ作)

06. Rapid Fire

07. Chelsea Hotel(レナード・コーエンの名曲)

08. Dirty World

09. A Bitter Mule

10. Crazy and Wild

11. La Petite Mort

12. Dead End

13. Don't Take My Kindness for Weakness(ソウル・チルドレンの名曲)

内容紹介/コメント等
肌の色やセクシュアリティを超越した情感と叡智にあふれた「音楽の解放区」、とでも言おうか。決して散文的ではなく、詩的なアルバムである。このような『ウェザー』を聴くことは、まさしく詩集を読む行為に似ている。僕らはミシェルの音楽を聴きながら、同時に自分の内なる声に耳を傾けるはずだから。本作を聴き終えた時、詩集のページをそっと閉じたような気持ちになるだろう。深夜、ベッドの中で、余韻をじっくり噛み締めたい。あえて“独り”で。そんな詩的な傑作である。
(渡辺亨/ライナーより)


ミシェル・ンデゲオチェロ2年ぶりの新作『ウェザー』のプロデューサーがジョー・ヘンリーだと知り、音を聴く前から深く納得してしまった。ミシェルの『Bitter』(1999年)中の1曲で二人はデュエットし、一方ヘンリーの『Scar』(2001年)にミシェルがベースで参加するなど、彼らの交友関係は10年以上前から続いてきたが、それ以上に、表現者の資質、指向性の点で、両者は深く共振する似た者どうしだと思うから。ひとつの情景/イメージを鮮やかに描きあげる詩的な言葉、そしてエロティックといっていい独特なトーンに貫かれた幻想的音作り。ヘンリーの得意とする世界は、同時にミシェルが見つめ続けてきた世界にも重なり、その合体である本作では、足し算ではなく掛け算効果がしっかり出ている。歌もサウンドも、いつも以上の静謐さ。が、だからこそ着実に伝わる濃密さとパッション。その見事なまでのエロスとソウルの交響は、レナード・コーエンとソウル・チルドレンのカヴァにも象徴的だ。
(松山晋也)