Liam O' Maonlai Japan Tour 1999
Live Report

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東京・板井さんからの、東京公演レポート(12/10更新)

リアムからのメッセージ「ONE DAY IN PEACE」(12/3更新)

皆様から寄せられた感想の一部(福岡〜東京のみ)のご紹介(10/22更新)


●佐渡/ 1999.09.10 花の木・11大慶寺

佐渡公演は金子竜太郎さんとのジョイント・コンサート。2部構成で、第1部はリアムと金子さんとの約20〜30分の各ソロ。第2部はその二人を軸に、嵯峨治彦さん(馬頭琴、ホーミー)と鼓童の斎藤秀之さん(和太鼓)が加わった4人編成。
初日に演ったホットハウス・フラワーズのナンバーは「Free the People」の1曲のみ。佐渡のリアムは完全にトラッド・モードに入り、全編トラッドのパーカッシヴなライヴとなった。

Set List
1部
金子竜太郎 ソロ
リアム・オ・メンリィ ソロ
1. Seoladh na nGamhna
2. Sadhbh At Bhruinnealla
3. The Lakes of Ponchertrain

2部
1. Shedowamoi(リアム/竜太郎)
2. The Doughter of White from the Glen(リアム/治彦)
3. Jam Session(リアム/竜太郎/治彦/秀之)
4. Aoki Kaze 蒼き風(リアム/竜太郎/治彦/秀之)
5. Cathain (リアム/竜太郎/治彦/秀之)

アンコール
1. Free the People (リアム/竜太郎)
2. Polka(リアム/竜太郎/治彦/秀之)

1部のリアムのソロは、両日ともアイルランドの伝統歌のシャーン・ノスでスタート。その後<ホイッスル・ソロ>、<ボーラン+ヴォーカル>、そして、ホットハウスで演った伝統歌「ポンチャートレーン湖」とトラッド曲のオン・パレード。2日目はこの後にホットハウスの名曲「ドント・ゴー」、「グッド・フォー・ユー」を披露。「ドント〜」のコーラスを観客に歌わせ、それに合わせリアムがキーボードとホイッスルをアドリブでプレイ、遊び心いっぱいの天然ライヴ・アーティストぶりをみせました。
1部では、じっくりと聴かせていたリアムだが、2部からいよいよエンジン全開。メンバー全員が揃う後半以降は白熱したライヴとなった。2部ではシンガーとしてだけではなくボーラン、ホイッスル、ディジリドゥ、キーボードと曲の途中にでもいくつも楽器を持ち変え、マルチ・プレイヤーぶりを存分に発揮。今回、特に叩きまくったボーラン・プレイは圧巻!!ボーランと金子さん、斎藤さんの和太鼓との打楽器どうしの共演は、佐渡公演の最大のクライマックスだったと思います。
また、M-2でのリアムのヴォーカルと嵯峨治彦さん馬頭琴との共演は、金子さんに「もう、ずっと何年も共演しているかのようだ。」と言わせるほど抜群の相性をみせた。ライヴ全体にも、良い感じのエスニックなアクセントを残した。

「モンゴルの音楽とアイルランドの音楽が、あんなにぴったり合うなんて思わなかった。」(嵯峨治彦)

「むちゃくちゃ楽しかった。ミュージシャン冥利につきる。最初の出会いは(1996年のアース・セレブレーションで)リアムはドーナル・ラニーのバンド、僕は鼓童のメンバーとしてだった。そのときの共演は伏線で、今回の共演こそ二人にとって新しい始まりだと感じました。ここから世界に音楽を通してスピリチュアルな輪が拡がっていくと思います。」(金子竜太郎)


沖縄・石垣公設市場屋上特設ステージ/1999.09.13

Set List
1. Tin Whistle Tune -- An Ragh T'n Ar A'gcarraig
2. As I Roved Out
3. Cathain
4 . 安里勇 with 宮里
5. 安里勇 with 宮里
6. Learning to Walk
7 . Give It Up
8 . Amazing Grace
9 . This Guys in Love
10 . Trumpets
11. 安里勇 with 宮里
12. 安里勇 with 宮里
13. Seoladh Na NGamhna
14. Forever Young

アンコール
1. Carrick Fergus
2. Flower 安里勇
3. Kacharsie (together)

 会場は「屋上」とはいっても、周囲を事務所やエアロビクス・スタジオなどに囲まれた少々奇妙なところ。でも、屋上なので一応野外。雨は非常に困る。雨天用の会場も準備していたが、台風でもない限り「屋上」でやると決めていた。朝起きると晴れ。しかし天気予報は、晴れ時々曇り、ところによりにわか雨と、実にアバウト。
 案の定、準備中に2回激しい雨に振られた。亜熱帯のスコールはスゴイ。でも、30分もするとスコーンと青空が広がる。そんなこんなで、十分過ぎるくらいの準備時間をとっていながら、結局開場ギリギリまで時間を食ってしまう。はっきりしない空を眺めながらの開場。お客さんが集まり始めたと思うと土砂降りになる。急いで機材にブルーシートをかける。一同唖然。お客さんには屋根のある後ろの方でギネスを飲んでもらいながら待ってもらった。雨は開演直前に上がり、予定通りにスタートした。
 初めて生で耳にするリアムの歌声は、その場の空気を押し退けて、ガツンと前に出てくる感じ。ほとんどがケルト音楽初体験(のはず)の石垣島の人たちも食い入るように舞台を見つめている。笛の音やバウロンのビートからは、まだ行ったことのないアイルランドの風景が目の前に現れるかのようだ。ロックとトラッドの融合ではなく、それぞれの柱がきちんとあって、リアムの中で交わっているという印象をもった。
 ライブの中頃、息子のキーアンを膝に抱いて歌い出した瞬間に、突然照明が落ちる。走り回るスタッフ。その間6〜7分。歌声は、なにごともないように続く。空には薄い雲の向こうに月が見える。アクシデントも何のその。すべてを音楽のエネルギーに変えてしまうリアムのパフォーマンスには、ただただ感心させられた。アンコール、ゲストの安里勇さんが「花」を歌っている時に、ぽつぽつと落ちてきた雨粒は、アッという間に土砂降りに。それでも歌が途切れることはない。そのまま、リアムもバウロンで参加してのカチャーシーになだれ込む。ますます強まる雨音さえかき消すような熱のこもったセッションは、永遠に続いていくようにさえ思われた。

(野田隆司・ハーベストファーム)


沖縄・那覇 リウボウホール/1999.09.15

 沖縄は当日券文化だとよく言われる。最近は、人気アーティストのライブの前売りは、即日完売なんていうこともあるらしいが、どういうわけか沖縄の人は前売券よりも当日券を求めたがる。それは値段の問題ではなく、気質の問題のようだ。南国的な性分からか、先の予定はあまり入れたがらないらしい。その日都合が良ければ行くというスタンス。今回、個人的には8月中のソールドアウトを目標にしていたのだが、結局当日まで引っ張るハメになってしまった。宣伝は行き届いていたので、全く心配はしていなかったけれど…。
 今回のライブの話しがあった時から、那覇か石垣、いずれかのゲストには、新良幸人さんを必ず招こうと心に決めていた。きちんとした沖縄の民謡のバックグラウンドをもっていて、アドリブがきくミュージシャンといって名前があがるのは、まず彼なのだ。島唄同様に黒人音楽のファンでもある彼の三線は、とても想像力に富んでいる。リアムとのセッションは本当に楽しみだった。
 もちろん初対面の二人。しかしすでにリハーサルの時から、もったいないと思えるほどの白熱したセッションが繰り広げられた。本番では、八重山民謡のスタンダード「月の美しゃ」の後半部分でセッションに突入。リアムは、キーボードを弾きながら、ゲール語の唄をうたい始めた。ゆるやかなメロディをバックに、まったく違和感がなく、毛も立つほどの見事なパフォーマンス。沖縄民謡とアイルランドのトラッド音楽の「こぶし」が似ているというリアムの言葉にもなるほどとうなずけた。
 沖縄では、歴史的な背景や音楽環境で、アイルランドとの共通点がたびたび話題になるのだが、この夜の二人の演奏を聴いていると、そういうことはすっかり飛び越えて、ただただ音楽の楽しさ素晴らしさだけが伝わってくるのだった。
 言葉の壁も軽々と超えて、しっかりとコミュニケーションできるミュージシャンが羨ましい。

(野田隆司・ハーベストファーム)


●福岡・住吉神社能楽堂/1999.09.16

ぱらついていた雨もようやく上がった夜。大きく開け放した能楽堂の窓からはリアムの声が惜しみなく流れ出した。会場の空気が変わっていくのが見える。座布団の上に座って、ステージを見つめる人々。そして、会場の外にいるスタッフ。その耳と心にあふれるばかりにリアムの歌が流れこんでいく。まず、シャーンノスという声の楽器。そして、キーボード、ホイッスル、ディジリドゥ、ボウラン、手拍子!リアムが手にしたとたん、楽器が命を持って走り出すのがわかる。
ゲストとして参加した山口洋のギターがそれを追いかけ、時には追いこし、時には歩調をあわせ、ゆっくりとゴールへ向かっていく。本編最後の「This Is It」では予想だにしなかった事だけれど、観客全員が立ち上がってコール&レスポンスを楽しむ場面が見られた。どこかに能の神様がひそんでいたとしたら、この場面をどう思っただろう。喜んでくれただろうか?私には、古びた能楽堂の床が、天井が、柱が生気を吹き返すように見えた。
主催者として、ライヴ全体をゆっくり見ることはできなかったけれど、アンコールで演奏された「Cathain」の凄まじかったことは今も忘れられない。山口洋のグレッチとリアムのボウラン。そこにいるのは2匹の動物だった。それは音楽というより、風や土の声だった。それをこの二人が楽器を通じて伝えようとしている、そんな気すらしていた。この時、リアムがステージに息子のキーアンを呼び、ダンスを披露。その後の「Free The People」、ラストの「ChristchurchBells」の間もキーアンは会場にいた同じ年ごろの子供とはしゃぎ、踊りまくっていた。この日の真のペストパフォーマはキーアンだという声も後でささやかれるほど。
考えてみると、この日のライヴは不揃いな要素の組み合わせに終始していた。能楽堂とアイルランドと作務衣とロックと足袋と座布団と足袋、そしてはしゃぐ子供。けれど、何故かここではすべてがしっくりと溶け合っていた。不思議だなあと思いながら、外に出て空を見上げるとそこに音楽が満ちていた。それはこの夜だけ見る事ができた美しい美しい風景だった。

(柴田美代子・CLICK)

能楽堂の雰囲気、リアムの作務衣、山口氏のいつにない良い緊張感。ずーっといい空気、音が流れていた。今回が初共演かもしれないが、だからこそ生まれるマジックみないなものが鳥肌もの。(うさぎ男)

リアムのお子さまがチョロチョロしている時は、何だか町内会LIVEのような気がして、CDジャケットでしか知らない遠い海外のミュージシャンがこんな身近にいて不思議でした。クライストチャーチの時は、一気に自分とリアムの間がすごーく近づき、うわーっと思いました。リアムのソウルを感じることができたライヴだった。(LOU)

リアムがパパだった(笑)。子供の声に翻弄されつつも楽しかった。二度と、同じライヴがないことだけは保証されそうです。リアムと能楽堂という不思議な組み合わせ。もっと今度はじくりと聴いてみたいな、と思うライヴです。また、日本に来て下さいね。リアム。(なおみ)

オープニングの「声」素晴らしかったです。空気が響くのが感じられました。静かな曲と激しい曲を歌うときの顔が違うのがおもしろかったです。おチビさんがかわいくて、アットホームでとってもよかったです。 (女性)


●岡山・オルガホール/1999.09.17

その日は心配された天候にも恵まれ、まさに〈リアム日和〉、そしてもうひとつの心配事、客の出足の方もまずまずで我々はひとまず胸を撫で下ろしたのでした。
オルガホールにはグランド・ピアノがあり、ライヴはこれをメインに進行しました。
岡山のお客さんは相変わらず静かで(シャイ)で、リアムは序盤、空気を掴みあぐねていたのですが、それでも彼は、シャーン・ノス、伝統歌、ホイッスル・チューン、カヴァー曲といろんな引き出しを次々に開いてゆき、勿論ホットハウスの曲もオープニング・アクトの山口さんと一緒に数曲共演しました。
息子のキーアンも何度かステージに登場し、ホイッスルを吹いたり、バゥロンを叩いたり、踊ったりして、時にはお父さん以上に注目を集めていたようです。
最初のハイライトは「One Tongue」。どこまでも伸びてゆくメロディに、リアムの伸びやかなヴォーカルと山口さんの抑えた、でも要所は確実に押えたギターが絡み、これにはお客さんも盛り上がり拍手喝采!
「This is It(Your Soul)」ではお客さんを立たせて一緒に歌わせ、本編最後の「Free the People」はリアムも山口さんのギターで熱演しました。アンコール最後はお馴染み「Cathain」。帰り際のお客さんの顔がみんな輝いて見えたのは主催者のひいき目のせいだけでしょうか。

 (國定正浩・NO FEAR/NO MONEY企画)

● キーアンがHOME、Familyを上手く演出していた。リアムの家族を大事にする様子がよく伝わってきた。途中のLove Songも、ちゃんと奥サマにウインクするのがほほえましかった。アカペラのアイルランド民謡に泣かされた。ああ、心臓ってこんなところにあるんだ・・・と今さら気づいた。リアム、早く帰ってきてね。岡山の人々はShyだけど、がっかりしないでね(UO)

● 不思議と笑顔になってしまうライヴでした。たった二人しかステージにいないのに、目の前にいろんな景色が見えました。岡山まできて良かったです。キーアンの将来が楽しみです。温かいライヴでした。(usa-ko)

● 「人間てまだまだ捨てたもんじゃない」と、とても未来への希望を持てたひとときでした。音楽って本当に人柄がにじみでるものだとも感じました。目を閉じればそこには大自然が広がる・・そんなライヴでした。(ゴルモン)

● いや、リアムの本物を見るのは回目。前より近くで見れてよかった。全体的に静かめの曲が多かったけど、最後にノリのいいのがきてよかった。今度もまた誰かを岡山に呼んで下さい。心待ちにしています。(ノリマン)


●大阪・バナナホール/1999.09.18

1部は、「Amazing Grace」「Eagle Man Chaging Woman」そしてバート・バカラックの「This Guys In Love」(途中リアムは間違えてしまったらしく、言わなければわからないのに正直に謝っていました。)と続き、とても静かな雰囲気のはじまりでした。前々日の福岡、前日の岡山に続いて大阪のゲストはヒートウェイヴの山口洋さん。第1部最後の「It'll Be Easier In the Morning」から登場しましたが、3日目ということでこの曲で恒例のブレイクでも息のあったところを見せてくれました。
そして2部では、ほぼずっと山口さんのギターとの共演でホットハウスフラワーズの曲が続きました。大阪のライヴは“Based on Liam's original songs”ということで、ホットハウスの曲が多いだろうとは思っていましたが、「Your Nature」「The Older We Get」などじっくり聴かせる曲が多かったように思います。「One Tongue」で会場を巻き込み、このツアーに向け20曲以上ホットハウスの曲を身体に〈入れた〉という山口さんのギターは、リアムの音楽と溶けあうように響いてきます。終盤ソウルフラワーユニオンのドラマーとしても活躍中の永原元さんが、アフリカの太鼓を模したという自作の太鼓を携えて登場。太鼓とバゥロン、ギターでの「Cathain」の共演は非常に迫力があり、飛び入りで踊りを披露したリアムの息子キーアンくんと同様、会場全体を熱くするものでした。 

(宮本朝子・ NO FEAR/NO MONEY企画)

● とにかく声がステキです。引き込まれてしまうような歌達に、満ち足りた気分を味わいました。ゲール語の歌などは全く何を言っているのか解らないけど、何かお話を聞いているような気持ちでした。リアムの歌を聴いていると、もしかしたら自分にも強い魂が残されているような気がして嬉しかったです。(たよと)

● 楽しめました。ピンクの服もすてきでした。一晩中、パブみたいな所で聴けたら、合唱できたら、すばらしく幸せだなー、と、ずっと聴いていたいと思いました(演奏する方々は大変ですかね)。生活に根づく音楽で、素で余分なものがなくて良かったです。(T.A)

● とても良かった。やっぱりリアムは声だけでも十分勝負できるミュージシャンなんだと、つくづく感じた。山口さんの演奏も、多少控えめながらいい味だしていたと思う。Tシャツにサインしてもらった後、握手してもらったけど、リアムの手が想像以上にでかくてびっくりしつつ、少しでもパワーをもらった気がして嬉しかった。(舎夢猫)

● 不思議な気持ちだ。何と表現すれば良いのか・・・。高なる気持ちと、笑ってしまうほど肩の力の抜けた感じがあっさりと同居し、心地良くてたまらなかた。素晴らしい、楽しい夜でした。山口氏のギター、あくまでサポートながら、リアムのピアノにボーランにするりと解け合って、何の違和感もなく、それでいて楽しんでて、いい!! Thanks(早苗)


●京都・磔磔/1999.09.19

沖縄から5連続というハードなスケジュールもこの日でひとまず終了。次の日から2日オフということもあってか、リアムが楽しそうにリハをこなす。
この会場の雰囲気を訊いたら「ナイス・プレイス」という答えが返ってきた。福岡の能楽堂にはかなわないが、ここ磔磔も蔵を改造した日本的なライヴハウスなのだ。
なんとこの日は曲目を決めていなかったらしい。リアムはステージに上がって次はこれをしようというふうに決めていたそうなのだ。でも、観る側からは何の違和感もなかった。あらかじめ曲目が決まっているかのような淀みないステージだった。
一応「Based on the traditional songs」というふうになっていたが、リアムはほとんど無頓着だったように思う。シャーン・ノース、ホイッスルのソロ(「Sally Gardens」や「Farewell to Erin」をやってました)、ディジリドゥといったものは岡山でも大阪でも観られたものだったし、歌ものにしてもそんなにトラディショナルっぽいものを選んでいなかったと記憶している。
ホットハウス・フラワーズの曲では「It'll Be Easier in the Morning」(一人でブレイクしてた)と岡山・大阪ではやらなかった「An Emotional Time」が個人的に非常に良かった。後半からアンコールにかけては「Forever Young」や「No Woman, No Cry」、トーキング・ヘッズの「Psycho Killer 」〜スライの「I   Want to Take You Higher 」のメドレーといった曲で、客席と一体となっての大盛り上がり。そして、各公演でも一番盛り上がった「Cathain」は、永原元さんとの呼吸が前の日よりも抜群に良く、特に素晴らしいパフォーマンスだった。さらに、キーアンのステージ度胸も日を追うごとに堂々としてきていた。
今回は岡山・大阪・京都の三か所で観たのだが、どんな形態だろうが、どんな場所だろうがリアムには何の関係もない。どこへ行ってもリアムはそこの空気をリアム色に染めてしまうのだった。その姿を間近で見られたことが何よりうれしい。二週間が経った今でも。

 ( 宮本弘二・ NO FEAR/NO MONEY企画)

● 全体の雰囲気が良かった。やはり磔磔という場所がそうさせるのか・・・。内容の充実度も120%だったし、いつまでもその場にいたい雰囲気でした。(ハラチャンスカK)

● 本当に久しぶりに彼のライヴを観て感激です。とてもあたたかく、気持ちのいいライヴでした。彼は年を重ねても昔のままで、まさに「Forever Young」です。強いけど「いい声」をキープしてる。ああ感動した。ありがとう。(坂野誠)

● ゲール語のバラードが素晴らしかった。感動しました。カバーは多彩でしたね。「Forever Young」は大好きな曲が聴けて嬉しかったです。「Psycho killer」は驚いた。お母さんの話から「サリー・ガーデン」というのには、なんだかジンとしましたね。(阿刀弘史)

● とっても満足しました。彼には歌心とリズムがあります。ハードロックが大好きなおばさんをすっかり満足させてくれました。全部、こんなのが聞きたいと思っていたライヴでした。(Crazy Mama)


●東京・ラフォーレ原宿/1999.09.22

〜Based on the traditional songs〜

22日はトラッドがテーマにフィーチャー。タイトル通り、トラッド・ナンバーが多い構成でじっくり聴かせた。ホットハウスのナンバーはピアノを中心に、トラッド・ナンバーは無伴奏で歌うアカペラのシャーンノス、そして、ピアノ、ホイッスル、ボーランと曲ごとに楽器を持ち変えて披露。ゲストのキーラのローナン(ボーラン)との共演は息のあったプレイをみせた。

● ゲストのローナンの打楽器、気持ちいい音!リアムも、ローナンも、ここで奏でられるすべての音と歌が心地よいです。大好き!また是非、今回のように日本をゆっくり行脚しに来て下さい。(みいや)

● リアムは音の魔術師です。鳥だったり、木だったり、リアムそのものだったり、涙がでました。もーたまりません。ローナンもたまりません。笑いあり、涙ありでした。(おはな)

● 演奏する曲をその場で決めているかのようなリラックスした雰囲気、それでいて非常にエモーショナルな演奏には感動した。ゲール語は全く解らないので、全て祈りの歌のようにきこえ、それはそれで感動した。オリジナルはもちろん、ディランのフォーエバー・ヤングには本当に参りました。今回、初めて聴く曲が数曲あったが、これらの曲が特に良かった。曲名などが知りたい。(SENO)

● あの大好きな笛がすごかた。ピアノの弾き語りでケルトしてくれたのが良かった。ボーランも良かった。(まりよ)

● 作務衣姿のさっぱりしたリアムの姿を見るのは嬉しいです。ソロ・コンサートのプログラムの難しさを感じた。今一つ、乗り切れない感じ。どうしても単調になってしまい、広がりがほしくなる。ま、これは贅沢でしょうか?コネマラ地方の歌、良かったです。アメージンググレイス〜ピアノ・ソロ良かったです。ラスト・ソング、熱かったです。(caco)


リアムのライヴ行ってきました。僕は9月22日の原宿公演に行ってきたのですが、何も知らずチケットを取ってしまった僕は、その日が山口さんの出演もなくトラッド中心の日であることを後日Piecesで知り、いささか不安を抱いていました。しかし、そんな不安もフッ飛ぶくらいリアム、そして共演者のローナンは凄かった…!! これは絶対明日も見ねば…! と結局2日観てきました。
そもそもそれほどホットハウス・フラワーズには大した興味もなく、アルバムを3枚ほど聴いてみたものの、いまいちピンとこなかったのですが、『魂の大地』でのリアムの曲には少なからず衝撃を受け、この度初めて観ることになりました。そんなわけでリアムのカオ(姿)もよく知らず、遅れていった会場で始まっていたローナンのステージも「あれ、リアム写真と違くねぇか?」とかとぼけたことをぬかしてました(はずかしい…)。その程度の自分なので、いきなりステージにて展開されたバゥロンでの弾き語り(?)というスタイルも新鮮で、みるみるうちにその歌世界に引き込まれていました。
お客さんは白人の外国人の方も多く、なかなかみんなノリがよかったです。「ああガイジン、はじめからノリがいいなぁ」と思って自分の前に座ってる作務衣を着てるヘンな(?)外国人を観てたら、なんと席を立ちしばらくしたらステージから出てきました。「なんだ、あの人関係者か」とか、またまたとぼけてたら、それがリアム、というわけでした。今思えば出待ちなのに奥さんや子供と一緒にステージを観てるなんて、なんとリラックスしてたんだろうと驚いてしまいますが、そんなリラックスした雰囲気のままステージは進んでいきました。ソロまたは二人演奏という実にシンプルなステージでしたが、たくさんの楽器が出てきて、それらを自由に使いこなす彼の姿はまさに「純音楽家」(!)と呼ぶにふさわしいものでした。宇宙との対決こそしてるようには見えませんでしたが、「人類代表」といってもおかしくないくらい、その歌声、ジャンルは豊かなものでした。倍音のようなトラッドを歌う太く低い声、ていねいに景色を綴っていくささやく声、一気に感情を爆発させ会場全体を揺るがすシャウト、そしてすんげぇセクシーなファルセット…。「一体いくつ歌い方があるんだ!」と思ってしまうほどその表現方法は多彩でおまけに鳥の鳴き声、ホルンの音色まで出る始末…。ほんと思い返せば実にぜいたくなライヴでした。途中休憩ははさんだものの、3時間半近くに及ぶライヴはあっという間でした。ステージングもシンプルでこそあれ、色んな楽器が演奏されるので飽きることもなく、途中MCの英語はよくわからず外国人達と一緒には笑えませんでしたが、あたたかい人柄が感じられるもので、自分の故郷の話(多分)をする姿に彼の体に深く音楽が根付いてることを知ることができました。ホント久しぶりにいい音楽に浸り、すっかり気分はアイルランドに飛んでいた自分には、会場を出て見えた渋谷の夜の明るいビル群に不自然さを覚えながら、すっかりリアムになりきって鼻うたまじりに雨のなか浮かれて帰りました。(東京・板井 龍さん)


●東京・クラブクアトロ/1999.09.23

〜Based on Liam's original songs〜

23日は、ホットハウスのナンバーが中心のライヴ。リアム&ローナンに福岡、岡山、大阪とサポートでギターをつとめた山口洋が再び参加。この日初めてとなる3人の共演は初めてと思えないぐらい素晴らしいコラボレーションをみせた。リアムのライヴでお馴染みのローナン作の「カハーン」では、リアムとローナンの圧巻のダブル・ボーランが披露され、会場をおおいに盛り上げた。

Part.1
(Ronan)
Toge Go Boge
Sing To Me
Song of the Centuries

(Liam)
Amazing Grace
Eagle Man
The Day You Were Born
Sadhbh Nt Bhrvinnealla
Your Soul

Part.2
Inion An Fhaoit
This Guys in Love
Easier in the Morning
One Tongue
Good for You
Your Nature
Stand Beside Me
Ronan Song
Whistle Tune + Ronan
Free the People
Start Somethig ~Take Me Higher~Psycokiller

Encore
Sweet Marie
Cathain
The Lakes of ponthartrain

● だんだん泣いたり、笑ったりが素直にできなくなってくるのに仕方なさを感じていましたが、リアムの声、リアムのあやつる楽器達の音に、ちょっと泣きそうになったり、笑っちゃったりすることができました。山口さんの、すごくすごく楽しそうな表情もすてきでした。(kent)

● 魂が歌っている!心を揺さぶる歌声。やっぱりリアムはやってくれた!アンコールの「ポンチャートレイン湖」はとても良かった。(MIHO)

● はじめてみました。すてきな時間が過ごせてよかった。美しい音楽、お客さんのハクシュの厚みにもかんどーしました。すごく一体感が味わえたライウでした。山口さんのギターも気持ちよかったです。何よりステージの3人がいいカオしてました。最高!(fell)

● 昨日のラフォーレよりも良かった。ホットハウスの曲を8曲くらい演ってくれて感激。KiLAのローナンとのボーラン・セッションがすごかった。来年もぜひ来てもらいたいです。(Bre bre)

● 全て、初めてだったんですがとても楽しかったです。得に笛や太鼓(?)等を使った演奏はすごく気に入りました。リアムさんの多彩さには驚かされました。(ゼリー・プリン)