Sasha Dobson "Modern Romance"

サーシャ・ダブソン
「モダン・ロマンス」

やさしい時間に、つつまれて・・・
都会の生活の慌ただしさをひととき忘れさせてくれる
"ミネラル" いっぱいのスローライフ・ミュージック

ジェシー・ハリス、リチャード・ジュリアン(リトル・ウィリーズ) プロデュース

VIVO-222
解説:渡辺亨

歌詞対訳:新谷洋子
税抜2,300円
発売日:2006年6月11日

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ジェシー・ハリス『ミネラル』

プロフィール/来日情報

http://plankton.co.jp/nysb/

曲目リスト

01. ウィズアウト・ユー
02. モダン・ロマンス

03. いつか来た場所
04. 遠のいてゆくあなた
05. 四つ葉のクローバー
06. クレセント

07. 夢で会えなかったら
08. フォロー・スルー

09. 春はすぐそこ
10. ヤング・アンド・フリー
11. 秋の終わりに
12. 変わらぬ気持ち

13. ムード・インディゴ
14. ホワイル・ザ・ミュージック・ラスツ
(ボーナス・トラック)

内容紹介/写真/コメント等

あのノラ・ジョーンズを輩出したNYのライヴ・ハウス「Living Room」から、また素敵な歌姫の登場だ。
サーシャ・ダブソン。過去にジャズ・シンガーとしてアルバムもリリースしているが、ノラの盟友ジェシー・ハリス、リチャード・ジュリアンらのバックアップを受け、みごとに変身を遂げた。今作「モダン・ロマンス」は、その意味で実質的なデビュー作といっていいだろう。凛とした歌声、艶やかなサウンド、そして恋の痛みをクールに扱った歌詞。彼女にしか表現できない「歌世界」が、すみずみまで行き渡った全13曲。
恋愛小説のページをめくるようなつもりで、じっくり「味読」していただきたい。


はじまったばかりの物語。(文=岡村詩野)

 ジェシー・ハリスの「とてもサプライズなシンガーなんだ」という紹介のもと、渋谷クアトロのステージに登場したサーシャ・ダブソンは、正直なところ、 想像していたタイプのヴォーカリストとは少し違っていた。実際、ローライズのジーンズとピタッとしたTシャツ、鼻にピアスをして腕には刺青をいれた、 ロックンロールのワイルドな匂いさえ感じさせるサーシャは、いかにも繊細なニューヨーカー然としたインテリ風情のジェシーが惚れ込んだ歌い手にしては ちょっと意外かもしれない。そんな風に感じた人も少なくなかったのではないかと思う。
 しかしながら、いざマイクを通して伝わってきた歌声は、ジェシーの弾くアコギの音色ととても相性の良い、凛々しさと大らかさを秘めたものだった。そし て、翌日実際に会って話してみたサーシャは、様々なバックボーンを背負いながらポップ・フィールドにたどり着いたユニークな才能の持ち主であり、笑顔が 愛らしく屈託のない女性でもあった。79年サンフランシスコに生まれたサーシャはミュージシャンの両親の元に生まれ、小さい頃から歌ってきた経験の持ち 主。けれど、素顔の彼女は、そんな血統の良さをまったく鼻にかけることはない。それどころか、今は歌うことが楽しくて仕方なく、多くの人に自分の歌を聴 いてもらうことが最高の幸せ、とでもいうようなハッピーなヴァイブを全身から放っていた。高度なテクニックでもない。アクの強さでもない。何よりその開 放的なオーラこそが、おそらくジェシーがバック・アップした彼女のファースト・アルバム『モダン・ロマンス』を輝かせているのだろう。彼女との会話の中 で感じたのはまさにその一点だった。
 小さい頃からエラ・フィッツジェラルドを愛聴しジャズのマナーに沿った歌い方が自分のスタイルだと思い込んでいたサーシャは、だがしかし、ニューヨー クにやってきてジェシーやリチャード・ジュリアンらと交流を結ぶようになってから、何にもとらわれずにのびのびと歌えるようになったと言う。自分の歌は ジャズでもフォークでもソウルでもない。あえて言うならポップ・ミュージックと話す彼女は、様々な人種、様々な指向の人間を受け入れて日夜刺激を生むカ オスと知性の町、ニューヨークで、まるで初めて“歌”という恋に落ちた10代の少女のように無邪気だ。そういえば、最近は遊びで始めたカントリー・ユ ニットでも歌っているのだという。
 筆者が取材でジェシーとサーシャを訪ねた時、ジェシーがちょうど日本のラジオ番組のジングルをレコーディングするところだった。私がサーシャに取材を している横で、その番組用の曲をアッという間に書きあげたジェシー。その後ほぼ即興でサーシャがハーモニーをつけ一緒にサッと録音してしまった。僅か 30秒にも満たない短いジングル曲。なのにサーシャは本当に楽しそうに自分の声を響かせていた。彼女と歌の恋の物語は、きっとまだ始まったばかりなのだろう。